残酷な宣告 | ベンチャー日記

残酷な宣告

明日、一人の社員に対して厳しい話(退職)をしなければならない。
何度かこういう経験を積んでいるが、いつも最も嫌な仕事のひとつ。

どうしても、その人の光るところを見出したくなって、一緒に頑張ろうという
話になってしまいそうになる。

そんな自分にムチ打って、残酷な宣言を行う。

今までよく頑張ってきてくれた社員に対して、経営者として本当に申し訳ない
ことをせざるを得ない瞬間。

その人の今後の将来を思うと熱いものがこみ上げてくる。

「このままだとお互いにとってよくない」という自分にとって都合の良い言い訳を作るしか芸がない自分に腹が立ってしまう。

相手の土俵まで自分を下げ、すーっと相手の感情に入っていく。
しかし、相手の感情に入っていくだけで、経営者としての冷静な判断は鈍らせてはいけない。
「心は熱く、頭はクール」に。

宣言の前の日はこういう思いにかられる。

子供や奥さんがいれば、その人はどうなるのか。
子供は首を切られた親父を見て、どう思うだろうか。
奥さんや親にはどういう風に言うのだろうか。
自己嫌悪にさいなまれないか。
思いつめてしまうのではないか。

一人の人間として心配と不安とが入り混じる。

しかし、経営者としてやるべきことをやるだけ。